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☆鍵屋さんのこぼれ話 − 同じカギってやばくな〜い? −
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ご自宅のカギでおとなりのカギが開いてしまったら驚きでしょうね。
まず、同じタイプのカギでも山の形が違うのでそのようなことはないのですが、偶然これに近いことがあったのでお話しましょう。
お客様は、山で山菜を採っているときに車のガラスを割られ、財布からカギからみんな盗られてしまったおかあさんです。
もちろん、お家にも入れずにいましたのでご立腹です。
そのおかあさんのお宅のシリンダーは、通常より若干高価なものでした。
開ける料金と交換する料金(カギを換えないとまずい!)を伝えますと、「高いね!どうしてさ!」とのこと。
「これ、仕入れも高いから仕方ないんですよ」と、とりあえず言い訳をして・・・。
ピッキングで開錠いたしました。
そして、車の中から在庫を出してきて新品に交換いたしました。
「さて、終わりました!」盗られてしまったカギで回らないことを確かめるために古いスペアーキーを借りました。
「もう安心です! ほらね、古いカギでは回らないです・・・・んっ?」
「回るね!?」「あれっ??」(うそっ!回るでや!)
古いカギを新しいシリンダーに入れてもクルクル軽快に回転するのです。
古いカギと新しいカギをならべてみましたら、なんと瓜二つ!まったく同じ刻みのカギだったのです。
「ちょっと、ちょっと!鍵屋さん!」
「あんた!うちの合カギを持っていたってことかい?」
(おい、おい、おい、おい!ここまで言うとイチャモンでない?)
「事実上そうですが、たまたま偶然同じカギだったので・・・」
「お宅に合うなんて知らないし・・・」
「あんた、泥棒できたべさ!」
(なにを〜)
「ちょっと待ってくださいよ!たまたま問屋から送られてきた錠前が同じだっただけでしょ!」
カギ違いは何千、何万通りか知らないけれど、本当に偶然です。
これにはちょっと頭にきましてね・・・
「カギがなくたって私は鍵屋ですから、お宅に入ろうと思えば入れますわい!」と言ってしまったのです。
あとから考えてみれば、プロが言ってはいけない言葉でした。
「いや〜怪しいね〜」
おかあさんは、私を怪しんでいましたが仕方ありません。
こうなったら弁解してもダメです。
どんどん怪しくなり、墓穴を掘るだけなので黙っていたほうが無難です。
たまたま、もう一個色違いのシリンダーがあったので交換したんですけれどね。
冷や汗ものでした。
もし、となりの家だったら同じカギになっていたところです。
だから鍵屋さんは口をすっぱくして防犯性の高いシリンダーを勧めるのですよ!
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